サラリーマン農家のblog

農業法人に勤める人のブログです

勝てるルールで勝つ

こんばんは。

まーくんです。

 

農業って食っていける程度の稼ぎがあれば良い方という風潮なんですが、そんな中でもちゃんと稼いでいる人がちらほらいます。

 

そういった人達の共通点として、

勝てるルールで戦っている

が挙げられるように思います。

 

市場に出す。農協に出すというのは手軽な手段なのですが、それらは市場や農協のルールに従って出すことになります。

となると市場や農協が勝つ為のルールなので、農家が勝ちにくいルールになってしまいます(ここで市場や農協が悪いと言いたいのではありません。市場や農協が勝てなければ継続することができず、そうなればより多くの農家が困ります。市場や農協が勝つことで農家も勝てる。これが理想ですが、今の相場だとみんな勝つのが難しくなっている)。

 

稼ぐ農家は大抵自分で販路を作り、自分の勝てる単価で販売します(余剰分など一定量を市場や農協に出荷する農家さんもいますし、市場や農協相手に勝てるルールで出荷する農家さんもごく一部いると思います)。

 

勝てるルールで出荷できるようになるため、いくつかやらねばならないことがあります。

 

1.勝つためのハードルを低くする

勝つルールを作るために、まずは自分の底上げを行い、勝つ為のハードルを下げることが肝心です。

いくらこちらが勝てるルールを提案したところで相手が負けると思ったらルールがなりたちません。また、こちらからルールを提案するだけの力を持つ必要もあります。

勝つ為のハードルを下げるために

  • 平均以上の反収と品質
  • 量を確保するための面積
  • インフラ整備
  • SNS発信による知名度の向上
  • 取引先の信頼を勝ち取る

などが挙げられます。

まあ結局一番は作る技術を磨くことに限ります。

それが信頼になり、勝つために必要な販売単価を下げ、相手にも交渉しやすくなります。

また、安定供給も信頼を勝ち取るために必要な要素なので決められた期間ちゃんと出荷出来るだけの量を確保するのも大事になります。その場合、多めに作ることになるのでその多くできた物の行き先として市場や農協なんかは重要な存在になったりします。

安定供給のため、洗浄、冷蔵、貯蔵などの設備が必要な場合はインフラ整備が必要です。農地を拡大してやるならトラクターなどの機械化が必要でしょうし、ビニールハウスなどの施設が必要かもしれません。それだけのリスクは覚悟でやる必要があります。

 

2.勝てるルールを作る

次に勝てるルールを作ります。ルールを作るためには

  • 自分の出荷できる量と時期を知る
  • 自分が必要な販売単価を計算する。
  • ルールに従ってくれる販売先を見つける

必要があります。

自分の出荷できる量って意外と把握していない農家さん多いです。この辺りちゃんと日報など記録を取ることが実は肝心です。

また、取った記録から自分がどれだけ物を作れるのか振り替えることも次の作付に活きます。他の業界だとごく当たり前なんですが農業界だと肌感覚では分かっていても数字にして把握している方は少ないように思います。

あと、販売先を探すのも大事です。

ただ、稼いでいる人に聞くと結構向こうから話がくるパターンが多いらしいので、結局ちゃんと物を作るのが一番の営業なのかもしれません。

 

3.勝てるルールを守る

ルールを決めて販売先との契約も決まれば後は出荷していきます。

しかしながら、勝てると思ったルールでも

  • 予想より収穫できなかった
  • 天災で収穫できなかった
  • 貯蔵などで思いの外経費がかかり、思ったより稼げない
  • 物流費値上がりなどで稼げるルールが稼げないルールになった

など、様々なイレギュラーが起こります。

一番避けねばならないのは納品出来ないことです。どうしても納品出来ないのであれば出きるだけ早めに謝って先方のダメージが少なくなるようにすべきです。

代替品や集荷などで対応可能ならそういった手段も考えます(先方の了承を得て)。

また、ルール変更せねばならない場合はコロコロ変えるのは先方への信用を下げるので、どこかで区切りをつけて話をした方がいいです。

例えば、今年度は今のルールでやり、来年度の出荷開始前にはルール変更をお願いするなどです。

勝てると思っていたルールが実はそうではなかったというのはまま良くあることなのでちゃんと検証する必要があります。

 

以上です。

ここまで書いてみて、農業で直ぐに稼ぐのは難しいことだなと改めて感じます。

次回は新規就農で上記やり方をやって勝つためにはどうしたらいいか書きたいと思います。