サラリーマン農家のblog

農業法人に勤める人のブログです

大規模農業法人に勤めるのに必要なスキルとは

おはようございます。

まーくんです。

 

昨日、今後主力産地以外は農業法人が農地を担っていくということを書きました。

現在65崔以上の方が大半を占める農業ではほぼほぼ間違いなくそうなっていくと思います。ただ、今ちゃんと稼げている地域だと後継者も多く、そういった地域ではまだやっていけるんじゃないかと思います。

つまり、農業法人が参入できる地域は農業やる上で不利な地域になってしまいます。そのため、農業法人は増えていますが、ちゃんと利益出しているところって少ないというのが実感です。稼げている農業法人は地元の有力農家が規模拡大のため法人化したパターンが大半だと思います。企業が参入するパターンはなかなか上手くいかない。

とはいえ、非農家の私みたいな奴が農業でそこそこ稼ぐためには新規就農して頑張るより、農業法人で出世する方が手っ取り早いというのが実感です(法人にもよります)。待遇面の良い農業法人となるとやはり企業の参入している農業法人が良いです。給与水準が本業と同じだったり、ちゃんと給与規定、就業規則とかあるので、農家のおっちゃんが社長の法人より待遇が良いのと、農家のおっちゃんが社長であれば自分が社長になることはないですが、企業参入の農業法人であれば少なくとも農業部門のトップまでは目指せます。

 

今回、農業法人で勤める場合、必要な能力について書きたいと思います。基本的に農業法人は規模が大きく雇用している人も多くなるので、新規就農するスキルとはまた違ったものが求められたりします。

農業法人で必要なスキルは

  1. 栽培の知識と最低限の技術
  2. 農業機械の操作方法と最低限の点検、整備技術
  3. 従業員の作業指示やコミュニケーション能力
  4. 取引先との交渉などのコミュニケーション能力
  5. 野菜を流通させ、付加価値を高める能力
  6. 農場の先を見据え、投資の計画など立てる能力
  7. 農場を発展させ、雇用を増やし、地域の発展に関わる能力
  8. 色々な業務を整理整頓し、優先順位高いものから取り組む

以上8点ではないかと思います。

新規就農だと1,2はもっと専門的に力を入れる必要がある代わりに3とかは気にしなくて良いんだと思います。

では、一つずつ説明したいと思います。

 

1.の栽培に関してですが基本的には自分一人で作業する訳ではないので、パートさん達でも分かるくらいのここだけは外してはならないということをちゃんと知ることが大事です。具体的には播種時期、防除、除草、施肥、収穫のタイミングなどです。欲を言えば栽培体系がある程度固まっている農場であればマニュアル化し、パートさんでも問題なくやれる状態を作るのが社員の役割になります。社員も作業した方が良いですが、社員が作業する意義はパートさんとのコミュニケーションの一つ、自分の計画した作業が本当に計画通りやれるかの確認という意味合いでやるべきで、朝から晩まで作業するのが本来の社員の役割ではないということは認識しておいた方が良いです。とはいっても出荷のピーク時なんかは作業入らないといけないと思いますが。

2.の農業機械ですが、具合が悪ければ業者に任せるのも大事です。しかしながら、故障した原因くらいは把握でき、簡単なものであれば自分で直せるくらいにはなっておいた方が良いです。というのも業者に任せると時間がかかったり、必要以上にお金がかかったりするので最低限の知識は身に付けるべきです。また、理想は社員が機械に乗らなくても良い状態ですが、機械に乗れる乗れないは適正もあるので、機械に乗れねばならない状態であれば機械に乗る。また、機械に乗れる人を雇用して教育するのも仕事になります。

3.の従業員の作業指示とコミュニケーションですが、一般社員の仕事のメインはここになってくると思います。作業を社員だけでやるってことはそれほど多くないと思うので、如何にパートさんに頑張ってもらうか、如何にパートさんが作業しやすい環境を作れるかが大事になります。まだ、人間である以上、知らんがなって思うことにも対応しなければならないときもあったりします。

農業やりたい人って私もそうですが多くの場合、人とのコミュニケーションが苦手な人が多いので、ここに苦労する人が多いです。

4.の取引先との交渉ですが、メールや電話などの連絡の仕方、こちらの意図を相手に伝える、相手の都合とこちらの都合を合わせ、win-win な関係を作っていくことが求められます。主要な取引先であればこちらが文句言いまくっても相手はしてくれますが、信用を失えばこちらの要望を聞いてくれなくなってしまうので、相手のことも考えた交渉を心がけるとスムーズに話が進むと思います。

5.ですが、まだ私にも未熟な部分であり、今年の目標の項目でもあり、農業で稼ぐ上で最も大事なことです。栽培する野菜を高く売るためにどうするか、安く流通させるためにどう動かすか。ここまで自分で出来るようになるとどこの農業法人行っても通用する人材になれると思います。

6.ですが、中長期の計画を立て、投資の話を上にする能力になります。法人である以上、自分の決裁権は限られるため、ある程度以上の投資を行う場合は上に相談する必要があります。投資して計画通りのリターンを得られたのであれば社内での出世もあり得るので、農業より広い世界が開ける可能性もあります。

7に関しては先に書いた通り、この先農業法人の役割は大事になってくるので、その事を自覚した内容になっています。まあ、ここまで意識しなくても良いと言えば良いんですが、これぐらいの気概を持って仕事出来ると面白いんじゃないだろうかと思います。

8はじゃあ1~7までやるべきことあるけど、今日は何をすべきか、明日は何をすべきかと段取りをする能力です。

直近のことであれば1,2,3関係が多くなりますが、それだけしていてもダメであり、4,5,6,7ばかりに力を入れていると現場から不満を持たれたりします。そうした上で自分が今何をすべきか。これを考え、決めていく。逆に言えばやらなくて良いことはやらないだったり、任せれることであれば人にふるなど、やるべきことをやるためにどうすれば良いのか常に考える必要があります。

 

こうやってつらつら書いていると、結構やらなきゃいけないこと多いですね(^-^;

いきなり全部はできません。私も5,7なんかはできてません。しかしながら、農業法人の可能性はあり、これらのスキルを身に付ければ何をやっても通用する人材になれるというのは間違いありません。

 

大変なこともありますが、ロマンを持って農業法人という選択を選ぶ人が増えれば。

そう思い、ブログ書いてみました。